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護媛界(vol lonixalitelise ヴォル・ロニシャリテリセ)とは、「大きな鉄の木」(fommolelaza フォムモレラザ)の存在するホーブ星系惑星ヤラ(yara)とその公転軌道上に存在する宇宙島群(tugiv トゥギーヴ)によって構成される世界観である。vanoneemeたちのテーマパークや実験場を目的に建設された。
メタ時間西暦2011年11月初旬より構想された。
11月5日現在、世界模擬実験塔テストワールド0002に分類され、シグル伝などの試作用に用いられるテストワールド0001とは別種である。


名称

護媛界(dimijevtud:vol lonixalitelise ヴォル・ロニシャリテリセ)は、vanoneeme(姫の守り手)が作った世界と言う意味。ミトラ、コレオリ、青鴉、Kakis、ルニらが共同で構想した。
ミトラ神を主神とするファンタジックな円盤世界として設計されたミトラ界や、コレオリ神を主神とする比較的現実世界に類似したSF用世界であるコレオリ界などからの対比で命名された。
dimijevtudとは、2011年8月16日より思いついたネーミング用アポステリオリ人工言語のこと。

位置

世界模擬実験塔内の仮想空間テストワールド0002の系列に位置する。この中にも大きな鉄の木などが存在するが『大きな鉄の木』の世界とは別であり、同世界内の大きな鉄の木(世界模擬実験塔)の中にある。
仮想空間であるため、魔法などの物理法則から外れたことも可能であり、規格外法則に関しては、比較的寛容である。

地理

恒星ホーブ(hob)

ホーブ星系の主星。詳細な設定は太陽に準拠。恒星系の内容も太陽系とほぼ同じ。

惑星ヤラ(yara)

管理塔「大きな鉄の木」(fommolelaza)がある惑星。地形は地球とは異なるが質量や気候は地球に準拠。
過去にミトラ神やコレオリ神が暴れまわったため基本的に無人であり、生命に乏しく、荒廃している。
「大きな鉄の木」樹冠に造成された平原にvanoneemeらが生息。こっちの世界での位置づけは意思を持った超高エネルギー体。具体的にいえば、無から有を生み出し、物理法則を無視できる創造神。
宇宙島(yoda ヨダ)の運行管理、技術開発、企画立案などを行っている。また、各宇宙島で収集された情報が収集される。
護媛界の要と言えるところなので、破壊された場合、宇宙島同士の衝突事故が多発する、魔力が枯渇するなど大惨事になるため、宇宙竜(sezel)の接近は原則禁止であり、知的生命体の上陸も禁止されている。

衛星チェリ(cheli)

惑星ヤラの衛星。月のこと。核融合炉に用いるヘリウム3を採掘できる。宇宙竜(sezel)や宇宙鳥(tudim)は精神エネルギーなどの魔法力をエネルギー源とするが、緊急用に核融合炉を搭載している。

宇宙島群(tugiv トゥギーヴ)

惑星ヤラの公転軌道上に点在。魔法動力によるものならば、どこにあってもよいのだが、軌道修正に使うエネルギーを節約するために、太陽と惑星ヤラの5つのラグランジュ点に集中している。
できる限り現実の物理法則に即している方が、魔法動力機関が破損した時、エネルギーが枯渇した時悲惨なことにならずに済む。

L1 白虎宇宙島群(tugiv pimgidele トゥギーヴ・ピムギデーレ)
L2 黒竜宇宙島群(tugiv damsezele トゥギーヴ・ダムセゼーレ)
L3 青鴉宇宙島群(tugiv zijtudime トゥギーヴ・ズィジュトゥディーメ)
L4 大猫宇宙島群(tugiv fommedee トゥギーヴ・フォムメーデー)
L5 子猫宇宙島群(tugiv walmedee トゥギーヴ・ワルメーデー)がある。

白虎宇宙島群(tugiv pimgidele トゥギーヴ・ピムギデーレ)

惑星ヤラから太陽側へ約150万km、L1に位置する。月の公転軌道よりも外側にある。
太陽観測衛星がある。
大規模太陽光発電所があり、そのエネルギーを生かして宇宙島の新造、大規模改修を行う施設がある。
居住用宇宙島は放射線の強さにより密閉構造が多く、魔法などの規格外法則にも寛容。気候は熱帯・亜熱帯・砂漠気候などの高温な気候に調整されているところが多い。

黒竜宇宙島群(tugiv damsezele トゥギーヴ・ダムセゼーレ)

太陽-惑星ヤラの線から太陽の反対側へ約150万km、L2に位置する。月の公転軌道よりも外側にある。
太陽光が遮断しやすい位置にあるため、宇宙望遠鏡などがある。
自律型保守管理用宇宙船、通称:竜(sezel セゼール)の新造、修理を行う施設がある。
居住用宇宙島は、太陽光を取り入れる構造のものが多い。気候は寒冷で、魔法技術などの規格外法則はあまり適応されない。

青鴉宇宙島群(tugiv zijtudime トゥギーヴ・ズィジュトゥディーメ)

惑星ヤラのラインから太陽をみて、太陽の裏、約1.5億km、L3に位置する。いわゆる反地球の存在が仮定される位置である。
惑星ヤラの管理システムに不具合が生じた際に、宇宙島運行管理、セゼールへの指令、各宇宙島の統計情報集積などバックアップ機能が集中している。
バックアップ機能が集中しているエリアは、宇宙竜や非関係者の立ち入りは原則禁止されている。
居住用宇宙島は小惑星を利用したものなど大型の者が多く、文明レベルは低い。地球型の文明を実験するときに使用される。
また新造宇宙島への移民者を供出している。

大猫宇宙島群(tugiv fommedee トゥギーヴ・フォムメーデー)

太陽から惑星ヤラを見て、惑星ヤラの進行方向へ60度及びその周辺、L4に位置する。
安定領域が広大で、最大規模の宇宙島群を擁する。

子猫宇宙島群(tugiv walmedee トゥギーヴ・ワルメーデー)

太陽から惑星ヤラを見て、惑星ヤラの進行方向後方へ60度及びその周辺、L5に位置する。
安定領域が広大で、第二位の規模の宇宙島群を擁する。
ファンシーなテーマで設定されているところが多い。

管理機構

護媛界の世界観を維持するための宇宙島の人工知能または、自立型宇宙船のこと。
基本的に初期設定ではvanoneemeの面々の人格をモデルに作られるが、各宇宙島の住民に各々の管理機構に対する適性を持った人物が現れた場合、その人物の死後、その人物の人格をコピーしたAIを搭載したものが作成され、その宇宙島の守護神として機能する。

虎(gidel)

ギデール(gidel)とは、宇宙島の環境管理を行う人工知能である。L1白虎宇宙島群で新造宇宙島が作られるときに搭載される。ミトラ=ヴァノネーメ(mitora vanoneeme)のコピー人格として作成されるが、設定された気候風土や、その世界の住民の宗教観に応じて、姿や性格を変えてゆく。
また、宇宙島内部の住民に管理者の適性が高い物が現れた場合、そのものを新たなギデールとして転生させる。
その場合の統治形態は、旧神はバックアップとして引退する、新神と人格融合して統治する、複数の神を並立させて統治するなど、その宇宙島の情勢に応じて、臨機応変に対応する。

竜(sezel)

セゼールとは、宇宙島外部の保守・修復・防衛、宇宙島間の物資・人員の輸送、群島に浮遊する宇宙ゴミや破損した宇宙島の解体・回収を行う自立型保守管理用宇宙船、またはそれに搭載されたAIのことである。
L2黒竜宇宙島群で生産される。
『シグル伝』の古代鬼族が生産した知的生命体の魂を核とした宇宙船をモデルにしている。そのため、高度に擬人化されたAIが搭載されている。
動力源は、宇宙島住民が発する精神エネルギー、旧用語でいう神意識エネルギーである。そのため本能的に宇宙島の保護を行っている。めったに行われないが、双方の合意を以って、魂の捕食によってエネルギーを確保することも可能である。神意識エネルギーとは早い話がvanoneemeの関心・愛情・精神エネルギーであり、比較的不安定である。そのため、緊急用に核融合炉も搭載されている。
セゼールもまた上記ギデール同様、宇宙島住民に適格者が現れ、本人の希望があれば、その人物の人格をもとにしたAIを搭載するという「転生」も可能である。その場合、出身宇宙島の保守・防衛を行う守護竜としての任務を与えられることが多い。

鴉(tudim)

宇宙島間の情報通信、宇宙島内の各種データの集計を行う自律型通信用小型宇宙船。宇宙島内部へは生物に偽装させた小型端末を侵入させて情報収集を行う。情報はL3青鴉宇宙島群と惑星ヤラに分散して送信する。
また宇宙島のテーマによっては、文明レベルを速成させる必要があるため、小型端末、または電波通信を聞き取れるように調整された個体を通じて、住民に知識を伝授する。
また、人間や軽量の物資の輸送も可能であり、危険な彗星・小惑星など、外宇宙からの脅威を排除するための武装も備えている。輸送・軍事など業務が一部セゼールと重複するため、反目しあうことが多い。
エネルギーは、セゼール同様精神エネルギーを主に用い、緊急用に核融合炉を搭載している。
これもまた適格者が現れた場合、現地住民を「転生」させる。

大猫(mede)

情報の分析、各種管理システムへの助言指示などを行うギデールのサブシステム。
全体を見て、企画実現のための適切な手段を判断して助言を行う。順調に進んでいれば仕事量は少ない。

子猫(malin マリーン)

宇宙島内部の生物の生態系バランスの維持を行うシステム。ギデールのサブシステムとして機能する。
遺伝子、精子、卵子、種子・花粉を収集し、事故・疫病による生物減少に備えている。また家系図など遺伝子の系統調査も行う。
たいていの宇宙島では、近親交配が起こらない程度の広さを備えているため、活躍の機会は少ないが、小規模な宇宙島や不測の事態が生じた時には忙しくなる。
特に知的生命体に生殖管理させる場合、宇宙島のテーマによりどこまで強制できるかは異なるが、近親交配が生じない適切なカップリングの提示、男性が少ない場合は、精子バンクで受精させる、女性が少ない場合、冷凍睡眠状態で保存してある女性とカップリングさせる、それも無理な場合は、残った男性に性転換させ、人工子宮を移植し、受精卵を入れて妊娠させる、男性も女性も全滅した場合、近隣の宇宙島に受精卵を輸出し、近隣宇宙島の女性に子供を産んでもらうなどして、当該宇宙島の生命体の遺伝子を保存する。遺伝子バンクも現地住民も全滅した場合は、大きな鉄の木に送信された遺伝子データをもとに、人工生物の作成が可能であるが、たいてい全滅状態になった場合、宇宙島は解体され廃棄される。
業務はギデールと重複する部分があるが、協力関係にある。

宇宙島(yoda ヨダ)

護媛(単:lonixalitel ロニシャリテル、複:lonixalitelis ロニシャリテリス)らのテーマパークまたは実験施設として建造されたスペースコロニーのこと。恒星ホーブ-惑星ヤラのラグランジュ点L1、白虎宇宙島群(tugiv pimgidel)で建造され、各ラグランジュ点へ移送される。

形状

バナール球、シリンダー型、スタンフォードトーラス、砂時計型、小惑星型など多種多様。魔法技術である重力制御装置が搭載されている場合、マクロス7型の島のようなものも可能である。しかしこのようなフローティングアイランド型は、少なく、たいていは、魔法装置がなくとも重力が維持できるように遠心力によって重力を発生させる物がほとんどである。


人口規模と面積

想定される文明により、必要とされるサイズは異なるが、文明レベルが旧石器時代後期(4万~1万3千年前、クロマニョン人登場の時代)で、太陽光取り込み鏡が劣化して曇り、氷河期環境で疫病や宇宙島の事故により9割死滅しても、長期的な近親交配が防げる程度の面積が望ましい。

よって旧石器時代後期レベルの住民の総人口5000人、
陸地と水面の割合を地球同様約3:7の割合で組み立てる場合、
総面積851,109.3km2、陸地面積248,150km2以上にすることが望ましい。

長期的に近親交配が防げる個体数:500人
9割絶滅を想定して必要な個体数:5,000人
旧石器時代後期(4万~1万3千年前)の世界人口:3,000,000人
つまり、600分の1で安定

地球の表面積:510,065,600km2
地球の陸地面積:148,890,000km2

安定的な宇宙島で必要とされる面積:851,109.3km2 ※ベネズエラ以下ナミビア以上、ニューギニア島以上、日本の陸地面積の2.25倍。日本海よりやや小さいぐらいの広さ
安定的な宇宙島で必要とされる陸地面積:248,150km2 ※本州+四国の面積に類似、エクアドル以下、ギニア以上。ブリテン島とアイルランド島の合計よりやや小。

文明レベル別宇宙島必要面積推定表。


必要人口数 地球総面積(km2) 地球陸地面積(km2)
5000 510,065,600 148,890,000

人口 必要総面積(km2) 必要陸地面積(km2)
旧石器時代後期 3,000,000 850,109.33 248,150.00
新石器時代前期 5,000,000 510,065.60 148,890.00
青銅器時代(BC3000) 14,000,000 182,166.29 53,175.00
鉄器時代(BC1000) 100,000,000 25,503.28 7,444.50
AD1 300,000,000 8,501.09 2,481.50
AD1200 450,000,000 5,667.40 1,654.33
AD1650 500,000,000 5,100.66 1,488.90
AD1750 795,000,000 3,207.96 936.42
AD1850 1,265,000,000 2,016.07 588.50
AD1900 1,656,000,000 1,540.05 449.55
AD1950 2,555,948,654 997.80 291.26
AD1960 3,041,593,413 838.48 244.76
AD1970 3,711,800,786 687.09 200.56
AD1980 4,452,766,336 572.75 167.19
AD1990 5,282,371,928 482.80 140.93
AD2000 6,084,907,596 419.12 122.34
AD2010 6,866,880,431 371.40 108.41
AD2020 7,659,291,953 332.97 97.20
AD2030 8,373,133,979 304.58 88.91
AD2040 9,003,222,779 283.27 82.69
AD2050 9,538,988,263 267.36 78.04

最終更新:2011年11月06日 19:46